生活を良くします - 怠惰なプログラミング

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受験生が進学すべきコスパ最強の大学4校 〜 偏差値重視よりも就職状況や実績を

悩みがちな大学選びについて

偏差値はあまり重要じゃない

まず偏差値が高い大学を選ぶ理由について、これまでは就職が有利だとかモテるとかそういうのを理由として選ばれてきたと思います。

しかし、現在は良い大学を出れば良い企業に入れるというのはある一定以上の大学に限定されます。だいたい旧帝大かそれに準ずる大学の学生なら高い確率でいわゆる良い企業に就職できる確率は高くなります。肝心なのは高くなるだけで確実ではないというところです。バブル世代の親を持つ子供にとってこれはなかなか理解してもらえませんが、普通に"良い"大学に入っても"良い"企業に入れるわけでも高い給料がもらえるわけでもありません。

それどころか例え良い企業に入ったとしても普通にリストラや会社自体が倒産するなんて珍しくなくなりました。一昔前だとあれだけ有名な企業が粉飾決済をしていたり、外国の企業に買収されたりと関連部門以外はクビになるんでしょうかね。とりあえず言えることが良い企業に入っても安泰なんて言える時代は終わったということです。自分の身は自分で守れるようになりましょう。

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自分の身を守るようにするためには、具体的にはクビにされないような能力をつけること・クビにされても転職できるほどの経験を積むこと、が重要になってきます。そしてそれらを可能にする方法が2通りあります。希少価値をつけること・能力を高くしておくことです。まあ能力が高いこと自体、希少価値みたいなものなので希少価値を高めておけば問題ないです。

要するにある程度以上のレベルから偏差値云々の話はあまり関係なくなってきているのです。就活などでも偏差値のわずかな違いでレベルを決められることはなく、偏差値が近い大学を集めたグループとして評価をされるようになります。例えばMARCHなど、各大学で若干の序列のようなものはありますが就活では面倒なのでまとまりで見られます。

あれは東大・早稲田・慶応のグループ、MARCHのグループ、産近甲龍のグループだいたいこんな感じになります。一部関西の大学は適宜グループに追加される感じです。

MARCH(マーチ)とは、日本の大学群のひとつを示す通称。これらには以下の大学が含まれ、名称は各校英字表記の頭文字で構成される。
明治大学 (M : Meiji University)
青山学院大学 (A : Aoyama Gakuin University)
立教大学 (R : Rikkyo University)
中央大学 (C : Chuo University)
法政大学 (H : Hosei University)
出典:MARCH (学校) - Wikipedia

偏差値を少しでも高いところを受けようという志は良いですが、わずかな違いはあまり意味なかったりもします。偏差値のグループが上のグループを狙わない限りコスパは悪いでしょう。

東大 or コスパ or やりたいことで選ぶべき

受験勉強が得意な人なら東大を目指しておきましょう。偏差値はあまり関係ない、とは言いましたが東大は別です。とりあえず国内トップですし研究でもトップに立っている分野が多いので自分の能力を高める・希少価値をあげるという経験に非常に役に立ちます。研究費の面でも他の大学を圧倒するほどもらっていますし、それは得られる経験が豊富ということを意味します。自分が望めばたいていのことが低リスクでできてしまいます。それくらい名刺として役に立ちます。

偏差値50付近で一気に高いレベルは望めないという場合にはコスパが最強な大学をお勧めします。普通に早稲田・慶応の受験科目が2〜3科目しかないところを狙えばコスパいいよ、というのは概ね正しいですが、今回はそれは使わないことにしてそれ以外でのオススメの大学を紹介します。

コスパ最強の大学まとめ

東京理科大

理学部・工学部は偏差値64、理工学部が63、基礎工が60になっています。コスパが良い大学を紹介すると言ったくせにややコストが大きい大学を紹介しています。もちろんリターンはそれなりに大きいです。まずこの大学の特徴として留年が挙げられます。厳しく辛い授業をたくさん受けるため必然的に能力が高まっていきます。人間追い込まれるとすごいことになるというのは多くの人が経験しているかと思いますが、それを4年間ずっと続けます。技術の基盤を身につけるのは非常に重要なのでこの大学は良い大学と言えます。

特色二つ目として東大大学院への進学が非常に多いという点です。東大大学院は学部と違って定員も多く、また内部生が研究で忙しいので院試も比較的簡単になっています。つまりかなり入りやすくなっています。本当に学部入試があれだけ難しいのが嘘のように大学院入試は簡単なのでこの東京理科大に入って東大大学院を出れば東大卒になれます。東京理科大は低学年の頃からこのような大学院進学ゼミ?的なのが多いので情報の共有という点で非常に有利です。大学院入試は比較的簡単ですが、情報戦の側面も強いのでツテがあるのは有利です。その点からも東京理科大はコスパが良いかなと判断しました。

ちなみに就職も非常に強いです。JR東日本、JR東海、日立製作所、NTTなどだいたいちょっとした東大・東工大レベルの就職実績です。確かにあれだけ辛い環境を生きてくれば能力もつくし欲しがる企業も増えるのは当然でしょう。企業への推薦も強いらしく、理系学部なら理学部を除けば就職は不安がないでしょう。理学部はやや特殊なので割愛。

会津大学

本命。会津大コンピュ理工学部の偏差値は48。なぜこの大学がこんな偏差値のような評価をされているのか理解不能なレベル。エンジニアとして仕事をするとよく見かける経歴の大学、コンピュータ系の凄まじく強い大学です。

授業は英語、卒論も英語でやるのでコンピュータ系で身につけなければいけない最低限の英語が身につきます。トラブルシューティングの時に威力を発揮できます。

またコンピュータ系の学生のレベルも高く、医療系の国際ハッカソンで世界一になっています。理論系もやりつつ、実際に動くものを作るという風潮と聞いたことがあります。実際にエンジニアとして働くときに絶対に昔努力してよかったと思えるような環境なのでしょう。やや羨ましい。

会津大生が参加したチームが医療情報技術大会で世界一を獲得 | 会津大学 - University of Aizu

会津大学はAizu Online Judge(AOJ)というオンラインプログラミングのサイトを公開しており、そこで実際にプログラミングの力試しができます。どこまでコンピュータに全振りの大学。

AOJのような教育サービスは国内他大学では例を見ず、会津大学独自かつ全国に先駆けた取り組みとして評価し、開発者の渡部有隆准教授(データベースシステム学講座)に16日(水)、角山学長から表彰状が贈られました。
出典:http://www.u-aizu.ac.jp/events/aoj.html

なぜこのような大学が偏差値48なのか見当もつきませんが、とりあえずコスパレベルでいうと最強でしょう。この時代、ソフトウェアエンジニアが求められているので強いですし何よりそんな環境に四年間も入れるということがずるいですね。たくさん技術を学んでいけばとりあえずどこでも生きていけそうです。

本気でエンジニアになりたいという社会人・業界未経験者の方を割と見ますが、こういう大学に入り直した方がよっぽどうまくいきな気がするんですよね。まあそれがどれだけ大変な決断かはわかっているので下手に口出しできないのが悲しいところです。

近畿大学

明治大学・早稲田大学を抑えて、近畿大学が志願者日本一になりました。


広告、PRがすごく上手な大学。偏差値はだいたい58ほど。同じようなところで東洋大学の海洋学部もありましたが、そこはあまり詳しくないのでわからないです。

2016年から2017年でのランキング結果です。まさしく世界ランキングで見れば早慶近の評価になっています。

大学名 国際ランキング 学生数
東京大学 39 26,080
京都大学  91 22,547
東北大学 201-250 17,349
大阪大学 251-300 23,087
東工大 251-300 9,587
〜〜〜 〜〜〜 〜〜〜
慶應大学 601-800 34,594
近畿大学 601-800 32,010
早稲田大学 601-800 51,809
同志社 801+ 8,899
明治大学 801+ 32,433
立命館 801+ 34,867
上智大学 801+ 13,468

出典:World University Rankings 2017 | Times Higher Education (THE)


それ以外にも国際学部のような新しい学部を作り、一年間の留学を必須にするなど実学に重点を置いています。また近代マグロという実用よりの研究もしており、成果を出しつつもうまくそれをアピールして個性にしているところがこの大学の広報部のすごいところだと思います。国公立大学も少しは見習って欲しいです。

話は逸れましたが、世界ランキングと日本でのランキングにズレがあり、なおかつ近畿大学は志願者が日本で一番多い大学になったのでいづれは倍率の上昇に伴い偏差値も上がっていくでしょう。

実用的なスキルが身につくため、自分の能力・希少価値の向上に役立ちます。その意味で言えばかなりお買い得な大学ですね。成長株ですから。

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豊田工業大学

定員が少ないので、偏差値はやや高く、豊田工業大学の工学部は偏差値が61となっています。ややコストの方が大きい。

豊田工業大学と豊橋技術科学大学はかなりオススメですが、豊橋技術科学大学はどちらかというと高専生の方が活躍しているイメージがあるので今回は豊田工業大学についてです。

学生数は非常に少ないのですが、トヨタグループやその関連企業への就職が非常に強く、技術力もつくというかなりコスパの良い大学です。就職率100%の大学です。自動車関連の技術を身につけていれば転職などでも役に立ちます。

おまけ

苫小牧駒沢大学

異文化教育に力を入れており、また北海道ならではの「アイヌ文化コース」を設けるなど、就職を意識したキャリア教育だけでなく、地域に根差す北海道独自の文化を学ぶ教育にも力を入れている学校。

「アイヌ文化コース」というのもかなり専門的ですし、それに加えて国際交流で英語や異文化を学んでおけば、アイヌ文化もわかり国際性もある学生になれます。

本当にトップの人を除けば、専門性というのは複数持ち合わせておく必要があります。なぜなら英語だけ話せる人はいくらでもいますが、英語もできてアイヌ文化もわかるという人はかなり限られるからです。だいたいこういう考えをしていると強そうな専門性などがわかってきます。

この大学は北海道の結構奥の方にあり、立地が立地だけに遊んでお金を使ったりできないため、勉強に集中でき留学資金も効率的に貯めれるというメリット(デメリット?)があります。

名前からわかるように東京の3年次に駒沢大学に編入することも可能です。口述面接だけで決まります。

1998年に創立されているため、まだ日が浅く評価が決まりきっていないのでこれから化ける可能性もある大学です。

ここも就職率は100%でした。

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まとめ

  • 偏差値はグループごとで捉えられる
  • わずかな偏差値の上昇よりもコスパについて考えてみるのはどうでしょう
  • 人がたぶん気づかないというのはチャンス
  • 偏差値が低めでも良い大学はたくさんある